こんにちは。
アートディレクター/グラフィックデザイナーとして活動している前田高志です。
20代の頃、「どうやったら良いデザインができるのか?」こればっかりを考えていました。
純粋で、真面目したね。
「大量のインプット」 → 「実戦での試行錯誤」 を繰り返し、僕なりの方法論ができました。
方法論というと少し大げさですが、今回は、僕がデザインする時に気をつけていることをまとめていきます。
デザイナーではない人にはピンとこないかもしれませんが、「こんなこと考えてデザインしてるんだ〜」と知ってもらえれば幸いです。

1. ゴール設定をする

結局、どうなればゴールなのか?
デザインしている時に、目的を見失ってしまうと本末転倒です。(ありがち)
まず、最初にゴールを設定します。
「何のために作るのか?」
ゴールを常に意識し、ブレないための「物差し」にします。
また、デザインは依頼されるところから仕事がスタートします。いろいろ「こうしたい!」「あーしたい!」と依頼者から要望があります。
僕は、まずそこから疑います。

でも、柔軟にアイデアを出すためには必要なんです。
依頼者の要望はもちろん最優先です。
でも、もっと良くなる場合があるので、そういう時は依頼者が思いつかなかったクリエイティブを提案するのがプロの仕事です。
僕は今でも「勝手に提案」をよくやっています。喜んでもらえるとむちゃくちゃうれしい!

2. 強い動機

完成をイメージして、ワクワクできるのか?
クリエイティブには、ものすごくパワーが必要です。やることが多くて大変です。
デザイン作業のスタート時に、腰がすごく重い時があります。
その時は「企画がおもしろくない」「完成予想図がつまらない」からなんです。
クリエイティブをする「動機づくり」が弱いと作っていても楽しくありません。作っている本人が楽しめないと良いものは作れません。
「楽しいかどうか?」を僕はいつも問いかけています。
3. 柔軟になる

他にもっと良くなる方法はないのか?
決めたことを守ることも大事ですが、守りすぎないことも大事です。
変えてはいけないのは、「コンセプト」。
変えても良いのは、「手段」。
もっと、良くなるかもしれないし、もっと良くする方法があるかもしれない。人の意見を聞いて、もう一度考えてみるとさらに良くなることがあります。

自分の作っているものを1つにしない。
1つの考えやデザインに執着してしまうと、愛着が湧きます。すると、そのデザインを正当化してしまい、修正ができなくなります。
ですので、なるべくいろんなデザインと方向性を考えます。ひとつのデザインだとどうしても愛が大きすぎるので固執してしまいます。
なるべく柔軟に変えていきたいので分散させています。

4. 速く作ること。

完ペキにやったのか?
会社にいた時のチームの後輩によく「完ペキ?」って聞いていました。これは「良くするために完ペキに行動したか?」「やること全部やったか?」という意味です。
そうするにはものすごく時間がかかります。だから、もうスピードしかありません。
ラフ案は、思いついたアイデアをものすごい勢いで出していきます。ショートカットやツールを駆使して、とにかく速く動くことが大事。
依頼者へのデザインの確認作業も予定を前倒しで進めます。かならず、イレギュラーが起こりますので。
そして、デザインに集中する時間を確保します。
「校了寸前であと1日あればもっとよくきるのに〜」「もっとこうしたらよかった」って思わないようにするためには「スピード」が必要です。
5. 細部にこだわる。

本当にこれでいいの?
「神は細部に宿る。」とある有名な建築家の名言です。
グラフィックデザインも同じで0.01mm単位の調整で完成度が変わってきます。
「4」で確保した時間を使って、微調整していきます。
カットしたダイヤを時間をかけて丁寧に磨いていく作業です。微調整を繰り返していくと美しくなります。

ここで、前田の名言いきますね。
しつこくなると、「質が濃く」なる。
はい、ダジャレです。すんません。
でも本当にそうなんです。良くする気持ちをしつこく持てば質が上がります。
まとめ
細かく書いてきましたが、結局はデザインが「良いか悪いか」は直感でわかるものです。
正直に言ってくれる人に見せて、「う〜ん」という反応微妙だったらダメなんです。
経験上、本当に良いものは「いいね!」ってすぐ反応が帰ってきます。
これらすべてが詰まったデザインで、あなたの夢やお仕事を応援するのが僕の今の夢です。
今日はこの辺で。それでは、また〜。